もうかれこれ10年以上前になるが、私がイギリスに語学留学をしていたときのことである。
クラス最後の日の前日、
先生が 「明日は授業をしないでワインパーティをやろう!
つまみは用意するからワインを持ってきてくれ」 と言った。
放課後、友人達とワインやジュースを買い込み、準備万端!
そして当日、
飲めや歌えの乱痴気騒ぎを教室で繰り広げ、宴会は佳境を向かえ、
そして終焉に近づいてきた。
どうやら他の教室も同様なようで、どこからも苦情ひとつとしてない。
授業終了のチャイムが教室に鳴り響く。
とたん、生徒達は手にしたグラスをテーブルに置き、各々の荷物を手に取り、
「Good-by!!」と言い残し、教室からいっせいに出て行った・・・・。
唖然とする私と後片付けを始める先生を残して・・・・。
後に残っているのは、飲みかけのワインが入ったグラス、
床にこぼれた散乱したスナック類、
空になったワインボトルやジュースのペットボトル・・・・。
友人のスイス人である"ヘレン″が教室に残っている私を迎えに戻ってきた。
「どうしたの?早く帰ろうよ。」
「教室一緒に片付けないの?」と私は彼女に言った。
「先生がホストなんだから私達はやる必要は無いよ。早く行こうよ。」と気に留める様子も無い。
そうか・・・言いだしっぺが片付けをするもので、それに乗っちゃった人は何もしなくていいのか ・・・・でも・・でも!!
それが西洋の常識だとしても・・・・うっ・・・日本人の私としては、これだけは許せない・・・・。
悲しきや日本人の性・・・・。
先生は、黙々と後片付けをしている。
なんとなく寂しげな後ろ姿・・・・頭髪も寂しい・・・・。
ヘレンに「私は先生と一緒に片づけを手伝うから、先に帰って」と告げた。
彼女は驚いたような表情をしたあと、「OK!○○の好きにして」と言って一足先に下校した。
先生に「一緒に片付ける」ことを告げると、
「いつも手伝ってくれるのは日本人だけなんだよ」とポツリと言った。
そりゃ、まともな日本人なら、見てみぬ振りできないだろう・・・・。
私はその後、何度も自分のアパートでパーティをホストとしてやったが、
皆が帰る前に 「さあ!!みんな〜、一緒に片付けましょう!!」と掛け声を掛け 、
強制的に片づけを手伝わせた。
始めは「えっ?!」と戸惑っていたが、「○○は掃除機かけてね、○○はお皿洗ってね」
と勝手に役割分担を与え、皆はしぶしぶその後に従った。
だからと言って、その後の招待を断る人も皆無であったし、その為友情が壊れるようなことも無かった。
次回からはそれが日本の常識だと受け止めているのか、 暗黙の了解のようになって行った。
教訓:西洋人に日本の常識を教え込むべし!!
それがたとえ西洋人の地であっても!!
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