この『血の涙』は、とにかく暗く重たい作品である。
舞台は、閉鎖的な人里離れた島。
雰囲気とシュチュエーションに、ふとあの横溝正史の『獄門島』を思い出した。
映画の中には、実際に朝鮮時代に行われた5つの処刑方法が出てくるのだが、どれも残酷である。
釜に罪人を入れて火をたいて煮る、
罪人の四肢を4方向の綱で縛った後,牛や馬にこれを引っ張らせて身体を引き裂く、
半紙を顔にかぶせた後,水をかけて徐々に窒息させる、
罪人の首に太い縄を巻いて引っぱり,石垣に頭をぶつける
いくら罪人とは言え、どこの国の歴史を紐解いても処刑には残酷さが付きまとう。
ストーリー展開はいまいち盛り上がりに欠け、緊迫感もそれほど感じられず、犯人に至っても謎解き感は感じられず、『こんな人いた?』と言う具合で、見終わった後『終わってよかった!!』と逆にほっとしてしまった。
韓国のお気に入り俳優である『チソン』が出演と言うことで、作品自体に興味は無いがついつい鑑賞したのだが、あまりの暗さに気が滅入ってしまったほどである。
『チソン』自体はほとんど台詞もなく、無慈悲な最期を迎えてしまうし、少々期待はずれであった。
映画の雰囲気は、ハリウッド映画で言えば『セブン』辺りが妥当か?
『セブン』の雰囲気が苦手な私にはやはりこの類の作品は受け入れられないようである。
北海道夕張市で開催されていた『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』において、この『血の涙』はヤング・ファンタスティック・コンペティション部門のグランプリを受賞したそうである。
確かに全体的に抑えた色調は絵的には美しく、美術的にはそこそこ評価できる。
しかし、なんと言ってもこの手の作品は、好き嫌いで大きく評価が分かれるであろう。
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