この作品は、「シンシティ」などと同様、アメリカのコミックが原作である。
しかし「シンシティ」がどこまでもコミックの世界を意識し追求したのに対し、こちらはあくまで現実世界を描いている。
タイトルの『バイオレンス=暴力』と言うとおり、暴力描写、特に拳銃で撃たれた後の状態など、今までのバイオレンス映画よりもリアルであり、ホラーファンなら喜ぶところであろうが、苦手な方はそれなりに気分を害することもあるだろう。
銃で撃たれた後の傷が妙にリアルであり、たかが銃傷・・されど銃傷・・・こんなリアルで気持ち悪い銃傷を見たのは初めてである。
監督は、『ザ・フライ』、『ザ・クラッシュ』、『イグジステンス』など、カルト的な作品に熱烈なファンがいるあのデイヴィッド・クローネンバーグである。
物語はありがちな話だが、やはりクローネンバーグの作品、やはり一筋縄ではいかない。
一見健全にストレートにストーリーが展開しているように見えるのだが、どこか捻じ曲がっているのだ。
銃傷についてもそうだし、ラストの迎え方など、やはり一種特有であり、なんとも煮え切らない暗さが漂っていた。
面白くないとは言わないのだが、手放しで傑作だといえるような作品でもない。
アメリカでもこれだけのキャスト、監督の作品ながら、評価は、動員はいまいちであったようだ。
観終わってから、エンドロールで初めて気がついたのだが、ウィリアム・ハートがまるで別人のようでびっくりしてしまった。
以前より肉がつき、貫禄が増したようだ。
一癖ある役を難なくこなし演じる彼は、やはり幅の広いいい役者である。
Homeへ(映画コーナーには、日本公開前の作品プレビュー多数あります。) |