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映画
イザベル・アジャーニの惑い − Adolphe

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ジャンル:ラブロマンス、19世紀フランス
監督:ブノワ・ジャコ
出演:イザベル・アジャーニ、スタニスラス・メラール
製作国:仏
日本公開:2004年
評価:★★★★

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icon ストーリー

19世紀フランス。
大臣をチ父に持つ青年貴族アドルフは、仕事で訪れた田舎町で、伯爵の愛人で10歳上の美しい女性エレノールと出合う。
彼女の美しさに惹かれ 彼女を誘惑する。
最初は拒んでいたエレノールだが次第にアドルフにひかれて行く。
アドルフとの愛を選び、子供二人を置いて 伯爵と別れてしまう。
しかしそのときアドルフの情熱はすでに冷めはじめていた


 
icon 感想

10歳年下の青年貴族アドルフに惹かれながらも、最初は拒む彼女だったが、一度鎧を解いて、心の赴くままに身を任せた瞬間、彼への愛が彼女のすべてになってしまう。
もう伯爵と二人の子供の存在も何も見えない。
世界はアドルフと自分の二人だけの存在になってしまうのである。
愛は障害があるから燃え上がる・・・しかしその障害がなくなったとき、男の愛は一気に冷める。
彼女の愛は、「アデルの恋の物語」のアデルのように激しい愛をアドルフに全身全霊で捧げるが、エレノアはそんな中にもどこか冷静に相手の心の動きを察知している。

アドルフは実に優柔不断な男である。
そして、大人になりきれない子供のような男である。
ほしいものを追い求め、手に入れてしまうと熱が冷めてしまう。
しかし、それを手放す勇気もない。
幾度も別れの決心をしても、結句は彼女の元へ帰って行く。
彼女への思いは「哀れみ」だけなのか、それとも一時の情熱は失われたとしてもそこに少しの『愛』が存在するのか?
これはアドルフ本人さえ理解していないと思われる。
彼は自我を持たない子供のような存在だから。

ラストは悲しい。
思わず嗚咽が漏れてしまった。
ポーランドの冷たい大地に降りしきる雪のように、儚く、悲しい愛の物語であった。

アジャーニは2005年現在49歳である。
この映画の撮影時は2002年であるから46歳であるが、昔から変わらぬその美しさは賞賛に値する。
20代後半と言ったらそうも見えるし、どう多く見ても30代にしか見えない。
この映画で注目すべきは、そんな衰えを知らないアジャーニの美しさである。
大人の色香と言うよりは、少女ような無垢な美しさと可憐な美は今だ健在である。
整形バリバリのハリウッド女優を見ても、ここまで若さを保っている人はまずいない。

映画の中では青年貴族アドルフと10歳違いと言うことになっているが、実際はなんと19歳違いなのである!!
そんな年下男と並んでいてもなんら違和感がないアジャーニの若さ、美しさ、そしてかわいらしさは、永遠に不滅なのではないかとも考えてしまう。

相手役のスタニスラス・メラールは、優柔不断で大人になりきれない青年をナイーブに繊細に演じていた。
なかなか魅力的な俳優である。
ラストでエレノアの棺を追い、歩く彼の悲痛な面持ちが、頭に焼き付いて離れない。
実生活でもアジャーニとこの作品を通じて、親しくなり恋人関係であったらしいが、今は破局したとのことである。

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