この作品は、NY9・11同時多発テロで活躍した消防士たちへのリスペクトに基づいた作品である。
同様な素材を扱う、消防士たちを描いた「バック・ドラフト」とは大きく異なる点は、絶対絶命のピンチである主人公が、それまでの出来事を回想するような形で物語が進行するという点だ。
昨日まで一緒に笑いあっていた友人の突然の死を通して苦悩しながらも、恐れることなく自分の命の危険を顧みず、人命を救うために渾身の力を振り絞る彼らの姿は感動的である。
友人にも消防士がいるが、消防士は建物の外から水を放ち消火しているので、さして危険はないと思っていたが、なるほどこんな危険な仕事だったのかと痛感。 と言っても彼は現在消防署の内勤であって、現場に駆けつけることは無いので、このような心配は皆無であるが・・・。
アクの強いホアキン・フェニックスが、『ビレッジ』に続き、そんなイメージを取り払ってヒューマニティ溢れる現代のヒーローを演じている。
この人はアクの強い役から、こんな役まで不思議とはまってしまうから不思議である。
若い、若いと思っていた彼も31歳。
なんだかとっても『おじさん顔』になったなとつくづく感じた。
いい男では決してないが、味のあるいい役者に成長したものだ。
所長役であるジョン・トラボルタは珍しく脇役に徹している。
年齢的に消防士のレスキューとして現場で活躍は無理としても、少々さびしい気がする。
この役は、エド・ハリスあたりが演じたものを見てみたかった。
まあ、話題性を呼ぶためならトラボルタに匹敵する俳優はそうはいないが。
欧米において消防士は、尊敬される職業のひとつである。
NY9・11同時多発テロでも多くの消防士の命が消えた。
かけがえの無い命の尊さを、讃えた感動作であった。
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