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映画
アイ・アム・デビッド − I am David

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ジャンル:ドラマ
監督・脚本:ポール・フェイグ
原作:アン・ホルム (角川書店刊)
出演:ベン・ティバー、ジム・カヴィーゼル、ジョーン・プロウライト
製作国:アメリカ
日本公開:2005年3月5日
評価:★★★☆

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icon ストーリー

第二次世界大戦直後のブルガリア。
戦争が終結したにも関わらず、今だ罪のない人々が強制収容所に隔離されていた。
12歳のデビッドは、幼いときに家族から引き裂かれ、収容所の中で育った少年であった。
劣悪な環境下で一切の自由を知らないデビッドは、ある人物の手助けを受け、脱走を試みる。
そんなデイビットの脳裏には、ある男の言葉が響いていた。
『この手紙を持って、誰にも捕まらずデンマークへ行くのだ。この手紙は着くまで決して開いてはいけない。これを誰かに見られたら、お前はまたここへ連れ戻される。』
デビッドの持ち物は、わずかな食料とひとかけらの石鹸、ナイフ、そしてコンパスだけ。
旅は幾多のトラブルと困難の連続であったが、、ギリシア、イタリア、スイスと北へ向かい歩き続ける。
そんな彼にとって世界は見たこともないものに溢れていた・・・・。
過酷な状況を生き抜こうとする一人の少年。
その旅の終わりに待つ感動の奇跡とは…。

 
icon 感想


本作品は、世界中でベストセラーになったアン・ホルムの同名小説の映画化である。
物心ついた時から過酷な収容所生活の為に感情を閉ざした少年が、ギリシャ、イタリア、スイスと一文無しで渡り歩く中、さまざまな人々と交流して人間の感情を取り戻していく過程が描かれた少年の成長物語でもあると言える作品であった。
それが、時にサスペンスフルに時にしみじみと描かれる。
あくまでもリアリティーを重視した作りだが、それゆえに不可思議な情緒が醸し出され、いつしか彼と一緒に旅をしている気分になる。

ジャズ、カンツオーネ、クラッシュック、オペラと多彩な音楽を場面ごとに使い分け、音楽も印象的で場面に溶け込み美しい。
この映画は アメリカ映画と言うよりは、ヨーロッパ映画の雰囲気である。
アメリカ映画にありがちな『作りすぎ』のいやみは感じられず、流れが自然であり、アメリカ映画にもこんな作品を作れるのだなとつくづく感心した。

何よりも見ていて辛かったのは、人々が『坊やの家はどこ?』と訪ねられて、言葉に詰まってしまう場面である。
物心ついた時から、収容所しか知らない彼には『家』も『家族』もないのだ。
「サーカス』と答える彼に、大人は皆嘘を見破り、彼を疑いの目で見る。
そして、また逃走・・・。
彼の気が休まることはないのである。

この映画の一番の感動の場面は、親切な老女ソフィに出会い、初めて心を開く場面である。
『家はどこ?』と聞かれ、そこで初めて『ぼくには家なんかない』と真実を告げ、泣き崩れ彼女の胸にすがりつく場面は、思わすこみ上げてしまった。

キャストで印象に残ったのは、収容所でのデビッドの友、ヨハンを演じていたジム・カヴィーゼルである。
本作での演技が『パッション』のキリスト役につながったというが、なるほど自分の命を犠牲にしてデビットを助けるときに見せるあの慈悲深い目は、キリストそのものだった。

何も苦労も知らずぬくぬくと育った子供達で日本は溢れているが、そんな子供達に見せてあげたい作品であった。
親子で鑑賞にもお勧めの作品である。

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icon 近日公開作

 

 

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