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女王ファナ


Juana La Loca

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監督:ヴィセンテ・アランダ
主演:ピラール・ロペス・デ・アジャラ、ダニエレ・リオッティ
制作国:スペイン 2004年
評価:★★★★

  ストーリー    
 

16世紀スペイン、イザベル女王の娘ファナ王女は、スペイン大艦隊を従え、ハプスブルグ家でブルゴーニュ公であるフェリペの元へ嫁ぐ。夫となるフェリペは後世に『フィリップ美麗公』と呼ばれたほどの美貌の持ち主であった。
政略結婚とは言え、彼に一目会ったそのときからファナは、熱狂的に愛するようになる。
フェリペも同様、彼女の美しさに惹かれるが、所詮名うてのプレイボーイ、すぐにファナの体に飽き、他の女の元に。
そんな不実な夫であってもファナは狂おしいまでも彼を追い求め、何とか自分の元に留めようとした。
浮気相手をつき止め、その女の命でもある髪を痛ましいほど切り落としたりと、すさましい嫉妬心をあからさまに出すファナ。

そして突然の夫の死・・・・28歳という若い命は、無残にも熱病により永遠に幕を閉じる。
しかし、ファナは彼の死を受け入れらないままでいた。
3年もの長き間、彼女は夫の棺を従えてさまようのであった。

  感想  
 


銀座の銀座テアトルシネマでこの映画が上映されていたのだが、終了3日前にぎりぎりで観賞した。
女王ファナの悲しい物語はヨーロッパ史を知るものなら誰でも知っているであろう。image
昔目にした肖像画の青白い顔にうつろな目、その目を彩る隈が彼女の深い悲しみを物語っていた。

この映画では、狂女ファナとしては描いておらず、愛する余りに嫉妬に狂い、突然の夫の死によって、永遠に引き裂かれた愛に悲しむ一人の女として描いている。英題では『MadLove-狂気の愛』である。
確かに宮廷では『嫉妬』と言うのは下賎なものがあらわにするものであって、まして王族が一目をはばからず嫉妬心をあらわにするのは、あの時代において傍から見たら狂っていると思われて当然であろう。

歴史では夫フィリペは金髪碧眼の美貌を持つとされているが、この映画に登場するのは、暑っ苦しいくらいにラテン色ムンムンでいかにも精力絶倫と言った感じの容貌の俳優である。
どうせなら金髪碧眼のさわやかな貴公子然とした俳優に演じてもらいたかった。

imageファナを演じる 『ピラール・ロペス』は美しい瞳が印象的な楚々とした美人である。
品格もあるし、嫉妬心に狂うくだりは、すざましい演技だった。

ラストのフィリペの棺を持ってさまよう場面はあっさりと描かれており、その点が非常に残念だった。
もし私がこの映画を監督するなら、青白い月明かりの下、シルエットにより、棺を先頭にその後ろにファナ、そして従僕が後に従い、次に棺のアップ。そして悲しみに打ちひしがれたファナの横顔・・・・・・。
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以前、ファナが幽閉されていた城を訪れようと、スペインのカステーリヤを旅したが、結局交通の便が悪くあきらめたことがあるが、いつか必ず訪れたいと思う。

しかし、ヨーロッパ史が好きな私にはこういう映画の上映はうれしい。良質な歴史映画をヨーロッパでどんどん制作してほしいと思う。それにしてもスペイン映画、近年はパワーがある。うれしいことだ。

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