素朴な自然とうまい蕎麦−山家

山小屋風の自然と溶け込む建築
テラス席がおすすめ

天盛り蕎麦900円
野菜と山菜の天ぷら
蕎麦を注文すると付く、胡瓜と茗荷のおしんこ


日光市内から、いくつかの峠を越えると、そこは別世界だった・・・・・・・・・。

いったいこんなところに人里があるのだろうか?と不安を抱えながら霧で曇った道をひたすら走る。
やっと峠を越えたようだ。
しかし、一向に人里は見あたらない。
しばらくすると、集落と呼ぶには余りに寂しい数件の人家が見えてきた。
そこに住む一族は、数百年も前から代々この場所に住を構えているのであろうか、 畑の一角には古い墓標群があり、そこに住む住民の数よりはるかに多い。
今は舗装された小さな道が他の村々との往来を難なくしているが、その昔は他の村々とは分断され、行き来するには険しい山道を歩くしか手段が無かったのではないだろうか。
まさに孤高の集落である。

集落をぬけ、車を走らせること数キロ、一向に人里の姿はあれ以来見ることが出来ない。
開け放たれた車窓の窓からは、あふれんばかりの植物の香りが漂う。
ここには自然と鳥や虫たちの姿しかない。

不安を抱えながらひたすら車を走らせる。
道の端に「山屋」の看板が見えてきた。
やっと着いたと思いきや、閉店された他店がその先にあるだけだった。
「こんな場所に店を開いても、来る人はいるのだろうか?山屋も閉店されたのでは?」とふと疑問が頭によぎる。

不安をよそに、その先にまた看板がまた見えてきた。
そして、山小屋風の建物がポツンと1件、
「山屋」だ!」思わず喜びの声をあげた。
他の車の姿も見当たらない広い駐車場に車を停める。

午後3時を回っていたので、他に客の姿は見あたらない。
中に入って、店のおばちゃんに声をかける。
「こんにちわ〜」
「いらっしゃいませ〜」素朴なおばちゃんの明るい声が返ってきた。
「あれ〜ぇ、ねえ蕎麦まだ残ってる?」とそのおばちゃんは、調理場にいる他のおばちゃん二人に声をかけた。
こんな場所でも結構繁盛しているようである。
「何人分かね〜?」
「あっ、3人です」と私は答える。
「良かった〜3人分丁度残ってるよ〜」

ほっとひと息ついて、どこに座るか、店内を見回す。
他にはお客はいない。
その店内は3人の貸切だ。
この店の一等席である、山小屋のテラス席に座る。
そこに座って耳をすませば、鳥や虫たちの奏でる自然のハーモニーが心地良いBGMになる。
そして、どこまでも澄んだ空気と素朴な自然が、疲れた体にホッと安らぎを与える。

メニュー片手に注文をあれこれ選ぶ。
結局、「天ぷらそば」と厚焼き玉子を3人前注文する。
メニューにある「ゆずもち」や手作りの「ケーキ」も気になるが、旅館での夕食時間までそう空きがないので、あきらめる。

蕎麦が運ばれてきた。
天ぷらは、自然の恵みたっぷりの山菜と野菜である。
一口蕎麦を口に運ぶと、そばの香りが口いっぱいに広がる。
「おいしい!!」
腰の強いその蕎麦は、この抱かれた自然と同じように素朴で、芳醇な香りを放っている。
天ぷらの揚げ具合も丁度いい。
こんな素朴な自然の中では、やはり山菜や野菜の天ぷらはよく似合う。
厚焼き玉子も、いい味を出している。

店内には、近隣の畑で採れた野菜、手作りの手芸品、工芸品も置いている。
3人は店の外に出て、人懐っこいトンボと戯れたり、群生している植物を観察したり、思い思いの時を過ごす。
まるで幼き日に帰ったかのように・・・・・。
自然は人の心まで純粋にしてしまうようだ。

名残惜しさを深く残しつつ、日光市内へ帰途する。
また必ずここへ来ようと、思いを深く込めながら・・・・・・


店名:山家
住所:場所:日光市西小来川4735-1 地図 日光市内から40分
電話:0288-63-3188
営業:11:00〜16:00
定休日:木曜
メニュー: 天もりそば(うどん) 950円、厚焼き玉子 100円、蕎麦もち(柚子、山椒)100円 他
HOME   グルメ   映画   音楽   旅行   ETC   LINK   掲示板   壁紙

Copyright c 2008 The Gothic. All rights reserved.